MIHO MUSEUM 秋季特別展「ムガール皇帝とマハラジャの宝石 カタール・アル サーニ・コレクション」「美し(うまし うるはし) 乾山 四季菜彩」ふたつの展覧会を開催
MIHO MUSEUM(所在地:滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300 館長:熊倉功夫)は、2016年(平成28年)10月1日(土)~ 12月11日(日)までの期間、秋季特別展「ムガール皇帝とマハラジャの宝石 カタール・アル サーニ・コレクション」ならびに「美し(うまし うるはし) 乾山 四季菜彩」のふたつの展覧会を開催する。
【2016年秋季特別展】
「ムガール皇帝とマハラジャの宝石 カタール・アル サーニ・コレクション」
満天の星空のようなインド・ジュエリー・コレクションを日本初公開!
古来インドは、ダイヤモンド、サファイヤ、ルビーなどの宝石を豊かに産する国である。16世紀からインドを支配したムガールの皇帝や、その後各地を統治したマハラジャ(※1)たちは、華麗な調度品や装身具で身の回りを煌びやかに飾った。
本展は、カタールのシェイク・ハマド・ビン・アブドラ・アル・サーニ殿下が収集された、世界最大のカット・ブルーダイヤモンド「アイドルズ・アイ」(※2)を始めとするインド宝石のコレクションから、181点の名品を選りすぐり、日本初公開する。
※1イギリスの支配下で一定の支配権を認められた藩王国(士候国)の統治者、藩王の称号
※2 アイドルズ・アイの作品画像は、所蔵者の意向で公開されない。
《開 催 概 要》
◇開催趣旨:
宝石にはそれを生み出した大自然の力が宿り、人類の深い文化が秘められている。エメラルドは、イスラム教の人々にとって預言者ムハンマドが好んだといわれる緑色を象徴し、神の国を思わせる聖なる宝石となった。またヒンドゥー教の人々は、星占いによって自分に幸運をもたらす宝石を知り、様々な儀式に際し、身分や役割に合わせて決められた伝統の宝石を身に着けた。
この度の展覧会は、豊かに宝石を産出する国インドにおいて、16世紀から現代まで宝飾品がどのような軌跡を辿ったかを展観する。
16世紀に始まるムガール帝国は、かのタージ・マハルを建造した国である。4代皇帝ジャハーンギールと5代皇帝シャー・ジャハーンは、どちらも当時の世界でトップクラスの富を持ち、幼い頃から宝石に囲まれて育った。国の支配とともに、文化・芸術に秀でた一流の教養人でもあった。彼らはインドのみならず、中国、ペルシア、遠くヨーロッパの芸術を親しく取り入れて宝飾品を作らせた。翡翠や水晶を刳りぬいて美しい彫刻を施し、あるいは黄金製の器の表面にダイヤモンド、ルビー、エメラルド、真珠などを散りばめた。特にダイヤモンドは18世紀までインドが唯一の産出国で、本展覧会でも世界最大のカット・ブルーダイヤモンド“アイドルズ・アイ”を初めとする名ダイヤモンドが展示される。
やがてムガール帝国が衰退し、イギリスの支配が強まると、インド国内で一定の自治を認められたマハラジャと呼ばれる各藩の王族たちは、ヨーロッパのジュエリーメーカーに競って注文を出すようになる。
1928年パティアラのマハラジャがダイヤモンド7571個、エメラルド1432個そのほかを携えてパリのブシェランを訪れジュエリーを注文した。またジャック・カルティエ氏はインドに惹かれ、当地に渡って多くのマハラジャと親交を深めた。アールデコと呼ばれたこの時代以降、インドとヨーロッパの文化がクロスオーバーした新しい宝飾品が続々と生み出され、その流れはより洗練されて現代に至る。
本展は、カタールのシェイク・ハマド・ビン・アブドラ・アル・サーニ殿下が蒐集された宝石コレクションから、181点もの名品を展観する一大展覧会となる。ニューヨークのメトロポリタン美術館(2014.10/28-2015.1/25)、ロンドンのビクトリア&アルバート美術館(2015.11/21-2016.4/10)で開催された展覧会に更なる名品を加え、日本初公開となるまばゆいばかりのインド宝石を展示する。
・展覧会名:秋季特別展
「ムガール皇帝とマハラジャの宝石 カタール・アル サーニ・コレクション」
・英語タイトル:Autumn session: October 1st through December 11th
“Jewels of the Mughal Emperors and Maharajas: Treasures from the Al Thani Collection”
・開催期間:2016年(平成28年)10月1日(土)~ 12月11日(日)
・会 場:MIHO MUSEUM
〒529-1814 滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
Tel:0748-82-3411 Fax:0748-82-3414 URL http://miho.jp
・主 催:MIHO MUSEUM、京都新聞
・後 援:滋賀県、滋賀県教育委員会、BBCびわ湖放送、エフエム京都
・担当学芸員:東 容子(MIHO MUSEUM学芸員)
・出展数 :展示総数 181点(展示替えなし)
・展示構成:
第1章 宝石の国・インド
第2章 ムガール帝国をめぐるデザイン
第3章 ムガール帝国の王宮
第4章 ムガール帝国時代の工芸技術
第5章 アニマルデザイン
第6章 マハラジャの時代とヨーロッパの影響
第7章 歴史ある宝石
第8章 20世紀インド・ヨーロッパ風宝飾品
第9章 21世紀・東西デザインの融合
・ギャラリートーク:会期中の毎週金曜日(11月4日を除く)14:00~15:00
「ムガール皇帝とマハラジャの宝石」展の解説ツアー ※予約不要
東 容子(MIHO MUSEUM学芸員)
・秋の夜間コンサート:10月14日(金)17:00~夕食 18:30~コンサート
「明月の宵 ジョン・健・ヌッツォ テノール リサイタル」
一般12,000円 MIHO MUSEUM友の会会員11,000円
※料金には、入館料、コンサート鑑賞、抹茶と和菓子、夕食、消費税すべて含む。
※要予約。詳細は広報担当まで問い合わせのこと。
・ミュージアム・フェスタ:10月30日(日)11:00~16:00
館内各所で美術品にちなんだ「寸劇」や、ホールで「ストーリーテリング」、解説ツアーなど。
※詳細は教育普及担当まで問い合せのこと。
・講演会 :11月6日(日)14時~15時30分
「ジュエリーに永遠の美を求めて」
有川 一三 氏(アルビオン アート(株)代表取締役・東京芸術大学非 常勤講師・フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエ)
●予約不要
●南レクチャーホール
●参加無料(入館料は必要)
・とっておき美術講座:11月19日(土)14:00~15:00
「マハラジャとインド・ジュエリーの魅力」(仮題)
東 容子(MIHO MUSEUM学芸員)
●予約不要
●南レクチャーホール
●参加無料(入館料は必要)
・開館時間:午前10時~午後5時 【入館は午後4時まで】
・休館日 :月曜日【※ 10/10は開館、10/11は休館】
・入館料 :一般1,100円、高・大生800円、小・中生300円
【20名以上の団体は各200円割引】
【同時開催 秋季特別展】
「美し(うまし うるはし) 乾山 四季菜彩」
MIHOコレクションの乾山作品を12年ぶりに公開!
いまなお高い人気を誇る乾山のやきもの。昨年は琳派400年にあたり、光悦・光琳・抱一とともにその作品が脚光を浴びた。時代を感じさせないデザイン性、器の意匠にこめられた深い文学性、インターナショナルな感性などなど、人気の理由は種々あげられる。
この秋、日本有数と言っていい当館の乾山コレクションが一堂に会し、乾山・尾形深省(1663-1731)の幅広い作品群を展示する。
《開 催 概 要》
◇開催趣旨:MIHO MUSEUMには60件余りにおよぶ乾山コレクションが所蔵されている。美術館の創立者・小山美秀子の好みのひとつに乾山のやきものや絵画があったということだが、大半は、かつてある老夫婦が蒐集されたものだった。その老夫婦は、いずれは銹絵の乾山作品の美術館を建てたいと夢見られていたそうだ。しかし、志半ばで断念、それらが散逸してしまうのはあまりにも忍びないということで、一括して当館のコレクションとして収蔵されることとなった。
平成16年(2004)秋に特別展「乾山 幽邃と風雅の世界」が開催されてより、12年の歳月が流れた。またその展覧会と並行して制作され、現在館長を務める熊倉功夫もエッセイを寄せた乾山と料理の写真集は、その後、世界的な料理本のアワードであるグルマン世界料理本大賞の写真部門で、最優秀賞に3度も選ばれた。
このたび、久方ぶりにそのコレクションをまとめて展観する。和食がユネスコ無形文化遺産に登録された今日、あらためて食と器にスポットを当て、乾山の作品とともに、その美しい写真も観覧できるように企画した。
・展覧会名:秋季特別展
「美し(うまし うるはし) 乾山 四季菜彩」
・英語タイトル:Autumn session: October 1st through December 11th
“Kenzan: Miho Museum Collection”
・開催期間:2016年(平成28年)10月1日(土)~ 12月11日(日)
・会 場:MIHO MUSEUM
〒529-1814 滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
Tel:0748-82-3411 Fax:0748-82-3414 URL http://miho.jp
・主 催:MIHO MUSEUM、京都新聞
・後 援:滋賀県、滋賀県教育委員会、BBCびわ湖放送、エフエム京都
・担当学芸員:畑中 章良(MIHO MUSEUM学芸員)
・出展数 :展示総数 約60件(展示替えあり)
・展示構成:南館・中国展示室にて、写真集「美し 乾山 四季菜彩」をたどるように、乾山の器に盛り付けた四季折々の料理写真パネルとともに作品を観覧する。
・開館時間:午前10時~午後5時 【入館は午後4時まで】
・休館日 :月曜日【※ 10/10は開館、10/11は休館】
・入館料 :一般1,100円、高・大生800円、小・中生300円
【20名以上の団体は各200円割引】
【MIHO MUSEUMについて】
■MIHO MUSEUMは1997年11月に、琵琶湖の南、自然豊かで風光明媚な湖南アルプスの山中に誕生した。
建築設計は、フランス・ルーブル美術館のガラスのピラミッド、ワシントンのナショナルギャラリー東館、北京、香港の中国銀行ビル等で世界的に知られるI.M.Pei氏によるもの。設計のテーマは「桃源郷」、東晋の詩人、陶 淵明の「桃花源記」にある仙境の楽園 -桃源郷の物語を、構想・設計・建設に6年の歳月をかけて、信楽の地に実現した。
■所蔵品は、エジプト、ギリシア・ローマ、西アジア、中央アジア、南アジア、中国、朝鮮、古代アメリカなどの古代美術と、仏教美術や、茶道美術をはじめ、絵画、漆工、陶磁器などの日本古美術をあわせて、約2,000件からなり、季節により国内外からの出陳を加えて、常時250~500点を展示している。
その質の高いコレクションは、ニューヨーク・メトロポリタン美術館、ロサンゼルス・カウンティ美術館、オーストリア・ウィーン美術史美術館、オランダ・ライデン国立古代博物館などで公開され、海外からも高く評価されている。
1850-1875年 高:26cm 幅:19.6cm
ダイヤモンド、エメラルド、金
ダイヤモンド鉱山があるゴルコンダ地方を領有する、ハイデラバード王国の君主が所有していた儀式用のネックレス。王の身を飾るとともに、王国の富と権力を象徴するものでもあった。半月形の黄金の台に7つの巨大なダイヤモンドが浮かび、周囲の黄金の透かし彫りの葉形もダイヤモンドで埋め尽くされている。上部の二連の鎖にもダイヤモンドが象嵌され、前中央にはエメラルドビーズが象徴的にあしらわれている。ペンダントトップは巨大なダイヤモンドの周囲を12個のダイヤモンドが取り囲んでいる。
The Al-Thani Collection c Servette Overseas Ltd.
All rights reserved. Photographs taken by Prudence Cuming Associates Ltd.