企業の在庫買取を主要業務とする米系㈱ゴードン・ブラザース・ジャパン(東京都・千代田区)は、通販大手のニッセン・ホールディングス(HD)の子会社だったダイヤモンド卸のオリエンタルダイヤモンド(東京都・中央区)の買収を4月28日付けで発表した。
また同じく子会社でブライダルジュエリー専門店㈱トレセンテは、ライザップの子会社でネット販売の夢展望㈱に買収された。
■ゴードン・ブラザース・ジャパンは、米系のゴードン・ブラザース・グループと、日本政策投資銀行が合弁で設立した動産評価・動産買取の企業で、主に企業の在庫買取などを手がけている。
アパレル企業の在庫整理などの他、昨年はブランド品販売の銀蔵(東京・新宿)にも出資している他、ジュエリー業界でも在庫買取などを行ってきた。
オリエンタルダイヤモンドは、ダイヤモンドの輸入並びにダイヤモンド・ジュエリーの企画、製造、販売を行う老舗企業で、住友商事の子会社時代には日本で初めてデ・ビアスのサイトホルダーとなっていた他、「星の砂」ブランドで有名。
ゴードン・ブラザース・ジャパンは、宝飾品における豊富な知見とノウハウ(国内でのブライダルジュエリーの営業協力、在庫買取事業、動産担保融資等のファイナンス支援等まで)を積極的に提供し、国内事業の更なる成長と、同社の有するグローバルネットワークによって海外への事業展開サポートを行う。
■夢展望(大阪府・吹田市)は、健康・美容事業を柱にするライザップグループの子会社。10代後半から30代の女性を対象に、ファッション関連商品のECサイト販売がメイン事業。
トレセンテは全国主要都市で11店舗を展開し、主力の「フローラ」ブランドなどのブライダルジュエリーを販売している。
夢展望では、近年ブライダルジュエリー事業での集客活動でWEBの比率が高まっていることから、同社グループが有するノウハウでトレセンテの集客構造が改善できると見込んでいる。また同社グループの約160万人の会員顧客にトレセンテの潜在顧客も多いことから、相互送客のシナジー効果が見込めるとしている。
オリエンタルダイヤモンドとトレセンテは、共に通販大手のニッセンホールディングスの子会社だった。しかしニッセン(HD)は主力のカタログ通販が不振で、2014年1月にはセブン&アイ・ホールディングスの子会社となり、2016年11月末に上場廃止。大規模な経営合理化に迫られていた。
ゴードン・ブラザース・ジャパン リリース
http://www.gordonbrothers.co.jp/news#n1626
夢展望リリース
http://www.dreamv.co.jp/ja/pdf/irnews/2017/20170428_01.pdf