ジュエリー専門情報誌:JAPAN PRECIOUS(ジャパン・プレシャス) (株)矢野経済研究所
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プレシャスWebマガジン一覧 > 2010年02月22日

■2009年の宝石関係貿易統計:ダイヤモンド相場の二重価格が鮮明に

 

 財務省貿易統計をもとにジャパンプレシャス編集部がまとめたデータによると、2009年の宝石関連の輸入状況は円高ドル安を反映して、ほとんどの項目で数量微減、輸入金額は大幅な減少が目立った。
 
 
金&プラチナの輸入:量・価額ともに半減
 
金は輸入量・価額ともに半減している。地金店店頭の活況を見ると意外だが、回収金の増加や、低品位ジュエリーの生産が増えてきたために金地金の需要が減少したと思われる。プラチナは数量に比べて価額の落ち込みが大きいが、これは地金価格が下がったため。
 
 

 

 

 

金製品の輸入:ブランド各社の低価格路線を反映
 
重量では対前年比22%減。価額では38.6%減。グラムあたり単価は3,051円で、2000年の2,803円以来の低い単価となっている。
国別で見ると、イタリアは重量面ではトップシェアを維持しているものの3,784キロ・27.4%減で、価額面でも90.3億円・48.1%減。価額面でトップシェアのフランスは重量で約3,296キロ・5.5%増、価額で184.7億円・33.8%減。
ブランド各社がラグジュアリー路線からブライダル路線に切り替えたために、付加価値の低いジュエリーが輸入されている傾向にあるようだ。
 
ところで日本メーカーの海外生産拠点であるアジア(韓国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア)からの金製品輸入状況は、2008年数量4,955kg・価額132.9億円、2009年数量5,315kg・価額198.7億円。金製品輸入全体に占めるシェアは、数量で08年22.1%→09年30.4%、価額で08年15.3%→09年37.3%とそれぞれ大幅に増加している。
 
景気後退の中で技術力をつけてきたアジアンジュエリーの存在感が、ますます増してきたことが注目される。
 
*金製品の動向についてはWeb magazineの田中貴金属ジュエリーへのインタビューを参照。
 
 

 

 

プラチナ製品の輸入:スイス分を除くとグラム単価は1万円台を維持
 
 プラチナ製品の統計については、2007年5月以降スイスからの輸入数量が劇的に増加し続けているために、やや注意を要する。
2009年のプラチナ製品輸入数量のうちスイスは29.6%を占めながら、価額では9%にすぎないように、グラムあたりの単価もわずか976.9円でしかない。(詳細は不明だが、排ガス用触媒部品関連か溶解用スクラップという説がある)
 
 2009年のプラチナ製品輸入のグラムあたり単価は5,755円だが、スイス分を除いてみると10,308円になる。ユーロプラチナに代表されるプラチナの低品位ジュエリーも増えているが、まだそれほどのシェアはないので、1万円台というのは納得できるグラム単価と言えるだろう。
 
もっとも、スイスについで輸入量の多いアメリカも、重量は187%だが価額は71%、グラム単価も9,605円で、ティファニーやハリー・ウィンストンなど米国ブランドの低価格政策を窺わせる。
数量、価額ともに目立って増加したのはタイでそれぞれ232kg・148%、15.5億円・122%の増加となった。
 
 

 
ダイヤモンドの輸入:中高級品産地からの輸入が減少
 
ダイヤモンド輸入は数量で微減だったが、価額が激減した。この原因はアメリカ、イスラエル、ベルギーなど中高級品産地からの輸入が減った上に、前年並みの重量だったインドの価額が低下したため。
 
リーマンショック以降の生産調整で需給が引き締まり、価格が上昇しはじめた海外市場に比べて流通在庫やタンス在庫が還流している日本国内の相場が安く、ダイヤモンド価格は二重相場になっている。
 
*詳細は510日発売のジャパンプレシャス58号「特集ダイヤモンド白書」参照。

 

 

 

色石の輸入:中国からの低単価貴石が増加 

色石も全般的に数量・単価ともに低下しているが、とりわけ目立つのが中国からのルビー、サファイヤ、エメラルドの増加で、ct単価は60.4円。香港が587.6円、タイが6,228.1円、コロンビアが6,992.6円と比べると、パワーストーンブームがまだ続いていることを数字からも裏付けている。

 

 

 色石製品:まだ続いている?天然石ブーム

  パワーストーンブームは色石製品の動向を見るとより一層鮮明になる。数量、価額ともに増加しており、輸入量319トンの中国製品のグラム単価は12.1円、11トンのインド製品は241.7円となっている。

 

*詳細な分析は5月発行の宝石・貴金属年鑑2010年版市場分析編で。

 

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