株式会社ジュエリーアート栞 代表取締役 鶴田由来人氏
「痛くない、落ちない」画期的なイヤリング!
デザインと機能性が一致した時、そこには新しい世界が展開する。
「アートピアリング」は、美の追求と技術への探究心旺盛なクラフトマンシップが生み出した、ジュエリーの新しいアイテムである。
従来のイヤリングは、耳たぶの中の神経や血管を圧迫する構造のため、時間とともに痛さが増加した。構造上もともと脱落しやすいうえに、痛みから解放されるためにしばしば外すので紛失しやすいというのは、イヤリングユーザーの共通の悩みだ。
また大振りなデザインでは留め金具も大きくなり、美観やデザイン性も損なう。さらに留め具の分だけピアスよりも高くなるなど、イヤリングの欠点は尽きない。
そのために、イヤリングの留め金具に関しては「痛くない、落ちない」を目的に創意工夫を凝らした様々なアイデア商品が開発されてきた。
その最終的な完成形といえるのがアートジュエリー栞の「アートピアリング」である。
「アートピアリング」は、直径1.4ミリのボール状のリングが、耳たぶを両側からくぼみを作るように、優しくホールド。
神経も血管も圧迫しない、絶妙な大きさの1.4ミリのボールポイントである。
接触面積が小さいとバネの力が集中して痛みが増すというのが、これまでの常識だった。これを解決したのがボールという形状だ。
つまり、同じ直径の円柱に比べて、ボールは柔らかい耳たぶに沈み込むので、バネの力を伝える表面積は円柱よりも大きく、痛みがない。
また耳たぶのクッション性を利用したホールド機能のおかげで、ずり落ちる心配がない。万一強い力が加わっても怪我を負う心配がなく、ピアスの機能を持ちながらピアス以上に安全なのが「アートリング」の特徴である。
この秘密はどんな間隔でも同じ圧力でホールドする、画期的なジョイントメカニズムにある。アートピアリングを着ける位置も、耳たぶの厚さも自由であり、女性がイヤリングを楽しむ自由度も高くなったと言えるだろう。
ジュエリーを着ける楽しさを広げたい
アートジュエリー栞の鶴田社長は、19歳で新宿の飾り細工の工房に入門して8年間みっちり基礎を修行した。
リングといえばまだ取り巻きや印代(いんだい)全盛の時代だが、ここでバランス感覚を学んだことが今も役立っている。
日本的な飾り宝飾からファッションジュエリーへの移行期に、「人と違うものを作りたい」という鶴田社長は早くからファッション性のあるジュエリーを手がけ、工房時代にはすでに彼の固定ファンがいたという。
独立してデザイナー兼クラフトマンとしてアトリエ「パピヨン工芸」を開いてからは、修理や下請けをしてきたが、口コミが評判を呼んで今や仕事の9割を個人客が占める。
顧客の一人に鶴田社長のジュエリーの魅力を聞くと、「着け心地がまったく違う。最初違和感を感じるが、ちょっとすると吸い付くようなしっくりした嵌め心地になる」と絶賛していた。
この心地よい装着感を追求するクラフトマンシップと、ジュエリーを着ける女性に楽しんでもらおうという気持ちが「アートピアリング」開発へとつながったのだろう。
「アートピアリング」の着想は早かったが、理想的なボールポイントの大きさ、バネの問題などをクリアするために試作品から完成まで2年以上かかっている。ただし、鶴田社長にとって「痛くないイヤリング」はセールスポイントの1つに過ぎない。ジュエリーの主役はあくまでもデザインだからだ。
今後「アートピアリング」は定番アイテムを増やしながら、小売・卸展開を行っていく予定だ。
09年秋に「アートピアリング」の営業体制を強化するために、ジュエリーアート栞を設立。インターネットは関連会社であるアートライフ栞が販売している。
*「アートピアリング」は㈱ピアリング(旧ジュエリーたくま)のブランド「ピアリング」(商標登録済)の技術を使用している。
卸業務問合せ先:アートジュエリー栞 TEL:042-452-6734
Gold Winding YG、Pt、 ダイヤ
Planet:YG、ダイヤ シルバー製品もあり。