アートウォッチブランド『AKTEO(アクテオ)』が、株式会社A・Jコーポレーション(本社:東京都港区高輪)、株式会社ソウ・ツー(本社:東京都渋谷区)とタッグを組み、日本で新たな展開をスタートしている。
アクテオはフランスの時計製造の街、ブザンソンで誕生。デザイナーのジャン=クリストファ・マレシャル氏はブザンソンの国立時計学校を卒業した後、1986年に発表した長針・短針にハサミをデザインしたウォッチがヒットとなり、その後、300種類のデザインモデルをリリース、これがブランド誕生につながった。
アクテオは、最も優れたデザインの時計に贈られる「ゴールドダイヤグランプリ」や、「ニューヨークインターナショナル・ジュエリー・グランプリ」を受賞。また、パリ市近代美術館、ニューヨーク近代美術館、サンフランシスコ近代美術館での展示販売が行われている。
日本市場に初めてアクテオが導入されたのはブランド設立と同時期のことになる。その際にはヴィーナスフォートでの店舗展開や雑誌の懸賞でのプレゼントが行われており、当時の代理店との契約が切れた中でも一定の認知を保持。日本に代理店が無かった20年近くの間でもその時に購入したウォッチのオーバーホールやベルト替えの依頼が寄せられていたという。
A・Jコーポレーションは2014年3月にアクテオの日本正規代理店になり、アクテオの認知・購買を日本市場で拡大していくために、2015年7月にT-SITE及び蔦屋書店開発企画支援事業などを行う“ライフスタイル提案会社”のソウ・ツーと資本・業務提携を結んでいる。
2015年10月30日、在日フランス大使館を会場に、アクテオの新たな展開についての記者発表会が開催され、ジャン=クリストファ・マレシャル氏、A・Jコーポレーション社長執行役員の鳥居貴佳氏、ソウ・ツー常務取締役兼COOの佐藤種夫氏が登壇。ブランドの特徴や日本での展開について語った。
鳥居氏は、若いサラリーマンや学生の半数くらいはウォッチを着用していないという現状、インポートウォッチの購買数量は減っていながら購買金額は増加傾向にあること、日本の大手時計メーカー3社が2015年に入って相次いでペアウォッチを発売したことを日本市場の動きとして挙げ、
「消費者はウォッチを、繋がりを意識するアイテム、おしゃれのためのファッションアイテムとして捉える傾向にある」として、アートウォッチのアクテオで「場所やシーンに合わせて時計を着替える」というライフスタイルを提案していきたいと話した。
佐藤氏は、2014年にピアノの鍵盤をデザインしたアクテオのウォッチに出会い、素敵だなと思ったことと、「時計を着替えよう」という考えに共感したことを話し、今後、T-SITE、蔦屋書店での展開も検討していくとの方針を語った。
現在、日本で展開しているアクテオのウォッチは170-180型程度。西武池袋店や横浜そごう、梅田大丸店などで取り扱われており、アマゾンや楽天での販売も予定。2015年10月1日からWEBサイトもリニューアルしている。
鳥居氏は、「人材の確保を考慮に入れてのことになるが、将来的には首都圏や近畿地域に直営店を出店していきたい」と話している。
ムーブメント:Ronda Power tech(スイス)
風防:ミネラルガラス
文字盤:真鍮他
リューズ:ステンレス
ケース:ステンレススチール、チタン(一部)
サイズ:48mm、42mm、34mm、27mm
バンド:牛革、シリコン樹脂
中心販売価格:20,000円~27,500円(税抜)
画像右のウォッチは、オーダー受注(約4ヶ月)で制作される「アクテオ デザイン ゴールドウォッチ」:800,000円(税抜)
ジャン=クリストファ・マレシャル氏は、アクテオの時計にはミニマリズムをコンセプトにしたシンプルを極めたものと、針を表現の道具にしてフェイスをキャンパスのように使ったものとがあるとして、様々なサインを時計に凝縮していると話した。
「モダンで抽象的なものにしたい」とロゴも一新。フランスで様々な人に見せてテストも行い、人の心を掴むロゴを考案したという。