イタリアの高級シューズブランド『a.testoni(ア・テストーニ)』の2020年春夏シーズンのテーマは「INNOVATION ATTITUDE」。
同ブランドを代表する技法である「ボロネーゼ製法」を用いたフォーマルシューズはもちろん、エレガント&カジュアルなイタリアンスタイルをもたらすモカシンやポップカルチャーからインスピレーションを得てデザインしたスニーカーまで多彩なコレクション展開がなされており、多目的なデザインで展開するトートバッグやバックパックなどのレザーアクセサリーも登場している。
創業者、アメデオ・テストーニ(Amedeo Testoni)はイタリアの古都ボローニャの大きな工房で靴作りを学び、24歳の頃には靴作りの秘訣を全てマスターしていたという。そんなアメデオ・テストーニが「世界で最も美しい靴をつくる」という夢を掲げブランドを設立したのが1929年。
そして、ボローニャに起源を持つボロネーゼ製法の履き心地を「とても軟らかなキッド(仔山羊の革)を袋状に縫いアッパーの内側で足を優しく包みつつ、カカト部分はしっかりと支えることの出来るインソールを採用することにより、履く人に素晴らしいフィット感を与える」という今のア・テストーニ独自のスタイルに完成させたのが1950年代のことになる。
完成までに200以上の工程を要するボロネーゼ製法をはじめとするア・テストーニのシューズは世界で支持されるものとなり、巧みな職人技と革新的なアイデアを融合させる同ブランドの姿勢を知らしめるものにもなった。
ア・テストーニが本格的にレディースシューズの製造に着手したのは1970年頃。メンズシューズのノウハウをつぎ込んだ2020年春夏シーズンは、Sacchetto Bolognese製法を採用したパウダーピンクとダークネイビーが特徴的なフルブローグシューズや、ナチュラルな色彩のカーフスキンのモカシン、軽さと優美な形状を両立させたミュール。カジュアルなスタイルだと透かし彫りのカーフスキンで夏らしい軽妙なスタイルを演出するチャンキースニーカーなどがレディースシューズのコレクションに加わっている。