~タイ唯一の国立の鑑別機関である「タイ国立宝石研究所(GIT:The Gem and Jewelry Institute of Thailand)」による新しいルビーブランドRabitt’s eye(ラビッツアイ)が誕生し、世界に先駆けて2020年1月のIJT会場で発表された。
ルビーといえばPigeon Blood(ピジョンブラッド)が有名だが、ラビッツアイはこれに次ぐルビーの新しいプレミアブランドを目指す。
ラビッツアイは、名前の通りウサギの目のような色で、ピジョンブラッドが時として色が少し暗すぎるのに対して綺麗な明るいピンク色となっている。特に日本人には似合う色合いとなっていて、GITではこれを今後ブランディング化していく方向だという。
また、宝石の産地であり集積地として有名なタイのチャンタブリー県のシンボルがウサギであり、その意味でもラビッツアイは宝石産地ブランドとして期待されている。
「今までピジョンブラッド以外はノンブランドのルビーとしていっしょくたに売られてきましたが、一定の品質以上のものをラビッツアイとブランディング化することで、付加価値が生まれ、ルビーを取り扱う企業に利益をもたらすことが出来ると思います」とセミナーで講師を務めたGITのDeputy Director であるSumate Prasongpongchai 氏は話す。
IJTにおいては、会期3日目のGITによるセミナーで、このラビッツアイの発表以外にも、マスターストーンを基にピジョンブラッド、ロイヤルブルーなどの鑑定基準の明確化、その方法や信頼性について話や、昨年初めて開催された産地展示会「第一回チャンタブリジェム&ジュエリーフェスティバル:International chanthaburi gem & Jewelry Festival」の開催目的や開催結果についても報告された。
GITでは鑑別、研究、教育事業の3本の柱で事業を実施。商務省、消費者庁、警察庁なども協力して宝石の信頼性を保障する動きをサポートしている。また、同じく国家鑑別機関である中国のNGTC、インドのGIIとも協力してグローバル基準作りを推進している。