2025年8 月 27 ~29 日の3日間、東京ビッグサイトにて2025年8 月 27 ~29 日の3日間、東京ビッグサイトにてインフォーママーケッツ主催「ジャパンジュエリーフェア(JJF)2025」が開催された。初日には、会場内で一般社団法人日本ジュエリー協会(JJA)主催による「JJAジュエリーデザインアワード2025」各賞が発表され、フォトスライドによる各作品紹介に続いて、授賞式が行われた。
今回のグランプリ・内閣総理大臣賞はkagayoi『Black & White - 見えないものを観る』。が受賞。同社はこれまでにも同ジュエリーコンペティションにて、2021年に準グランプリ・厚生労働大臣賞、2018年に技術賞・厚生労働大臣賞、2016年に東京都知事賞を受賞するなど、卓越した技術力と芸術性の両立が高く評価されてきた。今回、初めてグランプリ・内閣総理大臣賞を受賞し、その実力が改めて証明される形となった。

授賞式にて(左から、衆議院議員 内閣府副大臣 ジュエリー議員連盟 事務局長 辻 清人氏、今与 デザイナー沢村 つか沙氏、一般社団法人 日本ジュエリー協会会長 株式会社ナガホリ 代表取締役社長 長堀 慶太氏)
■応募作品・点数
第1部門「プロフェッショナル部門」
テーマA:ハイエンド・ラグジュアリー 12作品17点
テーマB:アクセシブル・ラグジュアリー 15作品25点
(上質な日常使い)
第 2 部門「新人部門」 34作品61点
合計 61作品103点
入賞作品 23作品41点
■グランプリ・内閣総理大臣賞 受賞作 kagayoi『Black & White-見えないものを観る』作品概要
本作は京都・東福寺 龍吟庵庭園をモチーフとし、繊細な曲線と立体的構造で表現されている。雲間から姿を現す龍と、白砂・黒砂で表現した龍吟庵庭園には、“目に見えないものを観る”という、日本の美の本質が宿っている。黒と白は、陰と陽、光と影、男と女、天と地。相反するもの、そしてその調和。カタチを構成する線(ライン)は、宇宙のリズムとつながる砂紋。線はやがて形を成し、形は意味を超え心に届くべく、身に纏えるカタチとなり完成した。美しさとは、見えないものを感じる心に生まれるもの。この小さな造形が心の静けさと豊かな余白をもたらしますようにとの願いを込めてジュエリーがデザインされた。
・デザイナー:株式会社 今与/沢村 つか沙氏
・製作者:株式会社 今与・アトリエ室
・応募者:株式会社 今与
・作品名:『Black & White-見えないものを観る』
・アイテム:バングル・リング・イヤーカフセット
・作品情報:K18WG(黒色ルテニウムめっき) ×ダイヤモンド×あこや真珠(テーマA)
kagayoi『Black & White ー 見えないものを観る』 バングル・リング・イヤーカフセット

【デザイナー・沢村 つか沙氏 コメント】
このたびは、栄えある賞を賜り、誠に光栄に存じます。ここ10年ほど、改めて「日本」という存在と真摯に向き合いながら、取り組みを続けてまいりました。デザインの世界では、命をかけるような覚悟で挑んだとしても、すぐに評価されることは限らず、時には孤独な戦いのように感じることもあります。
それでも今回の受賞を通じて、私以上に職人の皆さんや、販売・商品管理に携わるメンバーが心から喜んでいる姿を見て、「誰かを幸せにしたい」という思いを原動力に続けてきたことが、良いものづくりにつながったのだと実感しています。
また、日々の忙しい中で新たな発見と幸せを与えてくれる家族にも感謝しています。そして最後に、ダイヤモンドが並ぶ大胆なデザインにも「ダメ」と言わず背中を押してくださった社長にも深く感謝申し上げます。
本日はこのような素晴らしい機会をいただき、誠にありがとうございました。
【プロフィール】
⽯川県⾦沢市⽣まれ。⽴命館⼤学法学部卒業後、英国ロンドンで職⼈として経験を積み帰国。ダイヤモンド商品の開発などを経て2004年、株式会社今与へ入社。14年からkagayoiのデザイナーを務める。
【受賞歴】
2001年 Goldsmith&Craftsmanship Award UK 推薦賞
2007年 英国宝⽯学協会FGAディプロマ取得
2012年 ワールドジュエリーデザインアワード2011 ⼤賞、優秀賞
2016年 JJAジュエリーデザインアワード東京都知事賞
2018年 JJAジュエリーデザインアワード技術賞・厚⽣労働⼤⾂賞
2021年 JJAジュエリーデザインアワード準グランプリ・厚⽣労働⼤⾂賞
今年度は、ジャパンジュエリーフェア会場で受賞作品が展示され、実物のジュエリーが放つ輝きや洗練されたデザインに多くの来場者が足を止め、見入る様子が見受けられた。
また、グランプリ・準グランプリ受賞作品は『VOGUE JAPAN』とのタイアップにより、誌面(9月1日発売予定・ 10月号 見開き 2ページ)およびWeb サイト(9月1日より掲載)にて紹介される予定である。