インド宝飾品消費市場が急速に台頭する中、透明性と消費者の信頼確保が重要となっている。2024年度に約800億~850億米ドルと評価されたインドの宝飾品セクターは、2035年度までに2,250億~2,450億米ドルに成長すると予測されており、国内需要の規模と勢いを浮き彫りにしている。
インドはすでに世界第2位のダイヤモンドジュエリー市場となっており、中国を抜いて市場規模は約100億米ドルと推定されている。インドのダイヤモンドジュエリー需要は、消費者の志向の高まりと、従来の大都市圏市場以外への浸透拡大を反映し、2030年までに倍増すると予想されている。
このような環境において、明確で正確かつ透明性の高い情報開示の確保は、業界にとって重要な優先事項である。これは、インドの消費者が十分な情報に基づき、自信を持って購入を決定できるよう支援するものである。
こうした状況を踏まえ、インド規格協会(BIS)が「ISO 18323:2015 – 宝飾品 – ダイヤモンド業界における消費者の信頼」の改訂版を採用した新規格IS 19469:2025を発表した。これは、消費者の信頼を強化し、名称の明確化を図り、インドのダイヤモンド取引を国際ガイドラインに準拠させることを目的としたもの。
BISのMTD 10委員会の下で策定された改訂版インド規格は、天然ダイヤモンド、ラボラトリーグロウンダイヤ、処理ダイヤモンド、コンポジットストーン、模造品に関する包括的な用語および情報開示要件を定めている。許容用語と禁止用語を明確に定義することで、本規格は曖昧さを排除し、誤解を招く説明を防ぎ、消費者が購入する製品について十分な情報を得られるようにすることを目指している。
特に重要なのは、本規格において「ダイヤモンド」という用語は天然ダイヤモンドのみを指し、ラボラトリーグロウンダイヤについては、承認された用語を用いて明確に開示しなければならないと明示されている点である。
BISは、GJEPCの主導および消費者省との詳細な協議を経て、本規格を策定・公布した。消費者省の指示に基づき、業界関係者の代表者からなるワーキンググループ4が構成され、この重要なテーマについて詳細な協議が行われた。
本新規格に基づき、インドは正式にlaboratory-grown diamond” と“laboratory-created diamond”という用語を採用し、「偽物」や「人工」といった誤解を招く、あるいは時代遅れの表現をこれらの石に使用することを明示的に禁止している。また、本規格では処理方法の完全な開示を義務付け、消費者の混乱を防ぐための明確な定義を提供している。さらに、新規格では、“lab grown”, “lab created” “lab diamond” or “LGD”などの略語は使用してはならないと規定されている。
この画期的な決定は、倫理的で透明性が高く、世界的に整合したダイヤモンド取引慣行の推進におけるインドのリーダーシップを反映するものである。本規格は、トレーダー、マーケティング担当者、消費者、輸出業者、輸入業者、認証機関に対して明確な情報を提供し、国内外の市場における用語の統一を保証する。
GJEPC会長のキリット・バンサリ氏は次のように述べている。
「ダイヤモンドに関する世界的に整合した枠組みに沿った新しい規格を導入してくださったBISに感謝します。この規格は、天然ダイヤモンドとララボラトリーグロウンダイヤの両方の分野において、消費者の信頼と信用を高めるでしょう。これは、インドのダイヤモンド取引が誠実さと透明性において世界をリードし続けるための大きな一歩です。GJEPCは、ダイヤモンドの名称における明確さと公平性の推進において最前線に立ってきました。BIS、GJEPC、そして業界関係者間のこの協力により、消費者の保護と、国際的に認められた統一された定義に基づく取引の実現が確保されました。」
本通知は、インド全土の宝石商、貿易業者、研究所、消費者保護当局にとって、決定的な参考資料となるであろう。