IIJS Celebration Nightで顕彰、インドと世界の業界を結ぶ功績を評価
インド宝石・宝飾品輸出促進協議会(GJEPC)は8月5日、ムンバイで開催中の「IIJS Bharat Premiere 2026」の初日終了後、「IIJS Celebration Night」を開催し、世界のダイヤモンド・宝石・宝飾業界で顕著な功績を上げた9人を「Industry Legends(業界の伝説)」として顕彰した。
同イベントには、マハラシュトラ州のプロトコル・FDI・ディアスポラ担当次官Rajesh Gawande氏を来賓として迎え、GJEPC幹部や世界各国の業界関係者が出席した。イベントはワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)との協力により開催され、India Gold Metaverse(IGM)が協賛した。
GJEPCのKirit Bhansali会長は、「今回顕彰するIndustry Legendsは、今日の業界を築き上げた巨人である。卓越した企業を築いただけでなく、信頼、革新、誠実さを基盤とするグローバルな業界エコシステムの形成にも貢献した」と述べた。その上で、インドが「世界のジュエラー」を目指す中、これらの先駆者の情熱、献身、先見性が業界全体の発展を支える原動力になっていると強調した。
世界の主要業界人9氏を顕彰
今回の「Industry Legends」には、ダイヤモンド、宝石、宝飾品業界を長年にわたり牽引してきた世界各地域の主要人物が選ばれた。
De Beers Groupでダイヤモンド取引部門エグゼクティブ・バイスプレジデントを務めるPaul Rowley氏は、研修生のダイヤモンド選別担当者から世界的なダイヤモンド取引のリーダーへと歩んだ約40年のキャリアが評価された。特に、De Beersの販売機能をボツワナへ移管する歴史的な取り組みを主導した功績が評価された。
ワールド・ダイヤモンド・カウンシル(WDC)会長のRonnie VanderLinden氏は、3代続くダイヤモンド業者として天然ダイヤモンドの国際的な信頼確立と業界の結束に尽力してきたことが評価された。
また、世界宝飾連盟(CIBJO)会長のGaetano Cavalieri博士も選出された。2001年からCIBJOを率い、国連との特別協議資格(Special Consultative Status)の取得など、世界の宝飾業界を代表する国際組織としての地位向上に貢献してきた。
米国宝飾業協会(Jewellers of America)のDavid J. Bonaparte会長兼CEOは、世界最大の宝飾品市場である米国における業界の発展と政策提言への貢献が評価された。
米国宝石学会(GIA)のPritesh Patel会長兼CEOは、AIを活用した宝石学研究や鑑別ラボの近代化を推進した功績が評価された。
中東からは、ドバイ商品取引センター(DMCC)のAhmed Bin Sulayem執行会長兼CEOと、ドバイ・ゴールド&ジュエリー・グループ(DGJG)のTawhid Abdulla会長が選出された。
Bin Sulayem氏は、ドバイを世界有数のビジネス拠点へと発展させたDMCCの形成における先見性が評価された。一方、Abdulla氏は約50年にわたる宝飾業界での活動を通じ、ドバイを世界的なジュエリー・ハブへと成長させた功績が評価された。
インドからは、バーラト・ダイヤモンド取引所(BDB)のAnoop Mehta会長と、世界ダイヤモンド取引所連盟(WFDB)のMehul Shah会長が選出された。
Mehta氏は、ムンバイに世界最大規模のダイヤモンド取引所を構築する上で中心的な役割を果たしたことが評価された。Shah氏は、世界のダイヤモンド取引所を代表するWFDBのトップに就任した初のインド人として、その歴史的意義と業界への貢献が評価された。
インドの世界市場での役割を強調
受賞者からは、インドの宝飾・ダイヤモンド産業の国際的な重要性を指摘する声が相次いだ。
De BeersのRowley氏は、インドが世界のダイヤモンド・サプライチェーン全体において極めて重要な役割を担っていると指摘。「インドの業界をより深く理解するため、ボツワナの同僚とともにIIJSに参加できることをうれしく思う」と述べ、インドとのさらなる連携強化への意欲を示した。
DMCCのBin Sulayem氏も、インドをドバイの発展に不可欠なパートナーと位置付けた。現在、インドは世界第2位のジュエリー・ハブに成長しているとし、「それは終着点ではない。さらなる成長を期待している」と語った。
BDBのMehta氏は、過去25年間でインドの宝石・宝飾品産業が大きく発展したと評価した上で、「次の5年間はさらに重要になる」と指摘。インドには世界を代表するジュエリー供給国になる潜在力があり、今後5年以内にその地位を実現できる可能性があるとの見通しを示した。
また、WFDBのShah氏は、インドのダイヤモンド職人を「Industry Legends」の受賞を捧げる対象として挙げた。原石を高品質なファセット・ダイヤモンドへと加工するインドの職人技こそが、同国を世界有数のダイヤモンド加工・供給国へ押し上げた原動力であると評価した。
GIA、インドを最大の顧客基盤と位置付け
GIAのPatel氏は、今回の受賞は自身だけでなく、3,000人を超えるGIAの職員全体に贈られたものだと述べた。
GIAは、研究、教育、イノベーションを通じて宝石・宝石学に対する消費者の信頼を高めることを使命としている。Patel氏は、GJEPCおよびインドとの関係は数十年に及び、「インドは現在もGIAにとって最大の顧客基盤である」と説明。今後もインドとの緊密な協力関係を継続し、業界の発展に取り組む考えを示した。
CIBJOのCavalieri会長も、GJEPCによる顕彰に謝意を表するとともに、インドの宝石・宝飾品業界がCIBJOおよび世界の業界に対して果たしている「特別かつ独自の貢献」を高く評価した。
インド国内の業界功労者も顕彰
GJEPCは今回の式典で、世界の業界人だけでなく、インド国内の業界発展に貢献した歴代幹部も顕彰した。
歴代会長のShreyas K. Doshi氏、Kaushik M. Mehta氏、Harshad R. Mehta氏、Praveenshankar Pandya氏、Sanjay Kothari氏、Bakul Mehta氏、Vasant Mehta氏、Rajiv Jain氏、Vipul Shah氏、Pramod Agrawal氏、Colin Shah氏をはじめ、Vice ChairmanのPankaj Parekh氏、Russell Mehta氏も表彰した。
さらに、IIJSの発展に尽力してきたHarish Zaveri氏、Navin Jashnani氏、Shaunak Parikh氏、Shailesh Sanghani氏、Mansukh Kothari氏、Nirav Bhansal氏ら歴代のIIJSコンビナーも顕彰された。
式典の最後にはGJEPCのShaunak Parikh副会長が謝辞を述べ、インドが世界の宝飾品貿易における主要拠点としての地位を維持・発展させるには、業界関係者全体の協力が不可欠であると強調した。
その後、式典は音楽と文化の祝典へと移り、著名音楽デュオのSachet–Paramparaがパフォーマンスを披露。世界各国から集まった業界関係者が交流を深め、インドの宝石・宝飾品産業の国際的な結束を象徴するイベントとなった。
なお、「IIJS Bharat Premiere 2026」は、ムンバイのJio World Convention Centre(JWCC)で8月5~9日、Bombay Exhibition Centre(BEC)で8月6~10日に開催された。今回の「Industry Legends」表彰は、インドが世界の宝飾品サプライチェーンにおける中核拠点として存在感を高める中、国内外の業界リーダーとの連携をさらに強化するGJEPCの姿勢を示すものとなった。